みりん道を極めるために数本買い揃えてみました。本みりんは豊潤で飲んでも美味しい調味料です。まずは飲み比べしようと酒杯にいれたところ、黄金色のみりんグラデーションができました。それぞれを注いで並べてみてビックリ、「本みりん」と呼ばれる商品だけでもこの色の違いがあるのです。
この飲み比べでは、色を楽しむ「視覚」・香りを楽しむ「嗅覚」・飲んで楽しむ「味覚」・商品を手に取って楽しむ「触覚」・注ぐ時の音「聴覚」、みりんを五感で楽しむことができました。
つぎの色イロは、種類についてです。
□本みりん(旧式みりん)
伝統的製法。原材料はもち米・米麹・乙類焼酎のみ。糖化熟成させるため醸造・熟成期間(短いものでは1年、長いもので10年)は長い。
□本みりん(新式みりん)
工業的製法。戦後に行われるようになった製法。甲類焼酎を使用し、糖類を加えることもある。熟成期間は40日から60日と短い。
旧式・新式ともにアルコール分は約14%。塩分なし。酒税法での規制あり。
□発酵調味料(料理酒など)
原材料の塩が特徴。塩が添加されていることによって酒税の課税対象にはならない。
アルコール分は約14%前後。塩分約2%。酒税法の規制なし。
□みりん風調味料
戦後にできた調味料。本みりんとは原材料が大幅に違う。本みりんより生産コストが安くすむため低価格で買うことができるが、アルコールの調理効果は期待できない。
アルコール分は1%未満。塩分約1%未満。酒税法の規制なし。
醤油や味噌と同様にみりんも原材料・製法などによって様々ですね。調味料は違いを知ることで色イロ見えてくることがあります。今後も精進します。
日本野菜ソムリエ協会 調味料マイスター養成講座ブログ
『さしすせそ道を極める』2013年5月15日分 <再掲載>